忘れがちなこと

一心不乱に頑張っていると、ついつい結果ばかりに目がいってしまって一瞬、一瞬を大切にする気持ちを忘れてしまう。

第一志望の大学に合格することこそ幸せと考えているかもしれないが、それは半分あっていて半分間違っている。

今、置かれている状況をどれだけ幸せと思えるかが、成功の鍵。

まず、受験ができるという状態にいるだけで、とてつもない幸せものだ。

受験をするには莫大なお金がかかる。塾や予備校の入学費や参考書などの購入費など、そのお金を自分で賄っている人はほとんどいないだろう。さらには、大学を1校受験するだけでも3万は軽く超えてしまう。

親の助けがあってこそ、君たちはより良い環境に置かれている。

まずはこのことを改めて実感してから勉強してほしい。

経済的な理由で大学に行くことすら困難な人は沢山いる。

そんな中、あなたは受験することを許されているのだから、まずはその状況に感謝して、幸せを感じてほしい

その幸せを実感したら、

あとは恩返しをするだけ。

君たちが努力する姿を見るだけで、親は満足するかもしれないが、合格が一番の恩返しになるよ。

何かひとつ楽しみを

 受験生活を送る中で、唯一楽しみにしていたことがある。

 それは、週に1度だけスターバックスで勉強をすることだった。これは、私にとって最高の息抜きだった。

 予備校の無機質な自習室とは打って変わって、お洒落な空間、お洒落れなBGMがあり、美味しいドリンク、そして可愛い店員さんがいる。

 私は毎日予備校にジャージやスウェットを着て通っていたが、この日だけはお洒落をして過ごしていた。お洒落な空間にお洒落をした自分を置くことで、まるで大学生にでもなった気分になっていた。「はやくこっち側の人間になりたいな。」とあこがれを抱くことで、勉強へのモチベーションを上げていた。この週に1度の息抜き(勉強はしていたが)のおかげで、1週間を乗り越えることができた。  

 受験生のみんなには、何かひとつでいいから楽しみを見つけて欲しい。楽しみなことばかりをして遊んでいたら合格への道は遠ざかるが、楽しみを一つも持たないと毎日が辛いだろう。私の周りには、毎週土曜日に志望校の食堂でお昼ご飯を食べる者もいれば、毎日寝る前にYou Tubeを見ることを楽しみにしている者もいた。毎日頑張るみんななら、このくらいの息抜きをしても罰は当たらないよ。

それは努力してないだけ

暗記科目、あるいは単語や熟語を覚えるのが苦手と言っている受験生は、ただ単に努力を怠っているだけだ。

日本史や世界史、政治経済などの暗記科目は、実は偏差値を上げるのが一番簡単な科目。だって、覚えればいいだけだから。努力を怠っているだけなのにこのような科目を”苦手科目”と言っている受験生は、「私は努力してませーん。」と堂々と公言しているだけだ。

実に恥ずかしい。

私は日本史を泣きながら覚えていた。「徳田秋声」がいつまでたっても覚えられなかったのが懐かしい。私は日本史の点数を、自分の努力量の評価の数字であると考え、必死になって覚えていた。それでも、校内テストで勝てない相手がいると心底悔しかった。

勉強や受験に対しての熱量は人それぞれ。”いい大学に行きたい”とか、”将来のために努力したい”とか、”親の期待にこたえたい”などの考えがなくあまりやる気がなければ、努力する必要はない。それが君の人生だし努力しないで成績が伸びないでいるのも全部自分が招いていることだ。やる気があるのに行動に移せていない人も同じだ。

やる気があるなら、言い訳せずに努力してみてほしい。その評価の数字をあげられるのは君の努力しかない。

まだ手遅れじゃないよ。