不合格体験記
「才能も偏差値も無いような、脳みそで、
膨大な情報を受け入れました。
後悔も絶望も無いように、泣きはらした。」
これは、とあるj-popにでてくる歌詞だが、
1浪目を終えた私を物語っていた。
・2/22早稲田大学 社会科学部 試験日
この日を境に受験生活を終え、ほとんどの人が
予備校に足を運ばなくなる。
私は、一般受験をしたすべての大学に不合格を突き付けられ、
後期試験のために予備校に通い続けていた。
閑散とした校舎に入ると、寂しさと悔しさで目頭が熱くなった。
閉館後、毎日苦楽を共にして支えあった友人達と、
毎日一緒に歩いて帰った道を
一人で歩いた。
ふと、涙腺が緩んだ。
今まで我慢していた涙が一気に込み上げてきた。
止まらなかった。
人気のない花壇に座って、孤独に、泣きはらした。
漢文も古文も英語も日本史も、0からのスタートを切って
自分なりに、本当に頑張ったはずだった。
でも、報われなかった。
この日私は、
この涙を糧に、これからを生きていくことを誓った。
もう、こんな思いはしたくない。
そう思った。
「涙の数だけ強くなる」とか
毎年どこかのTV番組で聴くj-popだが、
流行る理由がわかる気がした。
後期試験で受けた明治学院大学からは合格をもらえた。
人生で初めての合格だった。
でも、進学はしなかった。
苦楽を共にした、かけがえのない友達の背中を追いかけることにしたのだ。
「涙を流した、今日というこの日を忘れぬように。」
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これが私の不合格体験記。
この記事を読んで、少しでも何かを感じて頂けたら幸いです。