受験を始める前に

私は自分のことを“救いようのないほど頭の悪いゴミくず”と思っていた。

そして事実そうだった。英語は中学の文法すらあやふや、古文と漢文、日本史に関しては無知。

そんな私が浪人生活を送る前にしたことは、自分と似た境遇の人間が早稲田に合格したエピソードを聞くことだった。

先人たちがした努力、失敗、挫折、すべてを乗り越えることができれば、「こんな俺でも早稲田大学に行けるかもしれない。」と希望を持っていた。

馬鹿な自分がすることはただひとつ“努力”だった。毎日ひたすらに努力を重ねて合格をもぎ取った。受験に失敗したらホストかYoutuberになるつもりだったので心底安心した。