浪人生活

「2年間も浪人生活を送ってつらくなかったの?」と、大学に入ってからよく聞かれる。

結論から言うとつらかった。

漠然とした不安が襲い掛かり、逃げ出したい時もあった。人知れずに涙ぐむこともあった。

それでも、楽しかった、浪人してよかった、と思っている。

それは、自分の人生の中でこれ以上ないくらいの努力をして、学力だけでなく、人としても成長できた期間だったから言える言葉だ。私のこれからの人生を生きる糧となってくれるのが、浪人生活の経験だと思う。

そして、予備校で出会えた友人は、かけがえのない宝物となっている。ほぼ毎日会い、苦楽を共にし、乗り越えた友人とは、浪人しなければ出会うことが無かっただろう。

さらに、親孝行ができた。

早稲田大学の合格通知が来たときは、自分以上に両親が喜び、泣いてくれた。

うれしかった。

頑張ってよかった。

そう思った。

だから、質問に対してわたしは「つらかったけど、浪人してよかったよ。」と応えている。