一羽の燕は春を作らず :古代ギリシア・ローマのことわざ
偉大なことは一度限りの苦労によってなされるのではなく、地味な努力の積み重ねの上に成り立つことのたとえです。
有名な「ローマは一日にして成らず」と同じ意味ですね。
別の解釈として、何かを証明するためには、ひとつのみならず沢山の証拠が必要である、という意味も表します。
テスト期間だけ勉強に力を入れても、評定を上げるためには不十分です。ましてや志望校合格を掴み取るためには、いっそうの努力を長期間に渡って継続する必要があります。そして、数多くの問題を解いた経験はやがて実力を証明してくれるでしょう。積み重ねた努力が、歩んできた道が、あなたを暖かい春へと導くのです。
Tips:英語では“One swallow does not make a summer.”と言います。イギリスでは、夏にならないと燕が飛来しないからとのことです。ことわざが伝承される中で、その地にマッチした形に変化するというのは面白いですね。
参考文献
柳沼重剛,『ギリシア・ローマ名言集』(岩波書店, 2003年)