学習院大学の入試と魅力

学習院大学の一般選抜の入試方式が一部変更になり、
2023年度から法学部で新たにプラス入試が導入されます。

コア入試、共通テスト入試、そしてプラス入試が新しく導入されることで、
法学部を狙っている人は最大で3回チャンスを得られます。

まず、コア入試とは全方式の中で一番募集人員が多いのが特徴で、他大学でいわれる個別入試と近いものになります。

一方で、プラス入試はコア入試と比べて定員は少ないですが、「学習院大学に行きたい」、「法学部を狙いたい」受験生は是非受験をお勧めします。

補足になりますが、心理学科や教育学科を狙っている理系の受験生は、これらが学べる文学部でこのプラス入試を利用して受験することが出来ます。
文学部というと国語、英語、地歴が主流となる中、数学と英語と理科で受けられます。

また、学習院大学の魅力はワンキャンパスで少人数制教育が受けられるところだと思います。

学部や学年といった垣根を超えて交流を深められ、学生と教員の距離も近く、気兼ねなくコミュニケーションも取れることから、親しみのある雰囲気で学ぶことができます。

受験生が一番気になる勉強について、大学の受験生応援サイトによると

「受験直前に過去問を解く」、「基礎を見直して良かった」

などという声が挙がっていました。

先日、オリエンテーションで学習計画について話をしたように、基礎が定着していない限り、過去問を解いても何も手ごたえを感じられせん。

基礎を軽んじず、しっかり対策できる人が合格を勝ち取る人です。

「歩留まり率」を大学入試データからを読み取る

大学入試においての「歩留まり率」とは、合格者数のうち実際に入学した比率のことを言います。

様々な大学入試データで私立大学の合格者数を見ると、多くの大学で入学定員の数倍の合格者を出していることが分かります。

大学によっては入学定員の5倍もの合格者を出しているところもあります。

入学定員に対してそこまで多くの合格者を出すのには理由があります。

それは併願受験者を見込んでいるためです。

複数の大学で合格を勝ち取った受験生は、そのなかに第一志望の大学があればそこを選び進学することになります。

大学はそれを見越して合格者数を出すわけです。

歩留まり率は以下の計算式で導くことができます。

入学者総数÷合格者数×100

例えば、入学者が200人、合格者が400人というデータの大学では、

200÷400×100=50(%)です。

歩留まり率で分かることは、一般的な併願の際における大学のポジションです。

率が高ければ高いほど、その大学を第一志望にする生徒が多いことになります。

一般的に国立大学は歩留まり率が高い傾向にあります。少し高いレベルの私立大学に合格しても進学先は国立を選ぶことが多く見られます。

もちろん、難関大学になればなるほど歩留まり率は高くなります。

一方で、中堅や抑えで併願受験校とされる大学は前述の通り入学定員の数倍の合格者を出す傾向が強くあります。

英語外部検定利用入試とその利用方法

英語外部検定利用入試とは、日本国内で行われている英検やTOEFL、TOEIC、TEAPなど英語の検定試験(外部検定の成績やスコアを所持している人を対象に、様々な方法で入試に利用できるようにした方式のことです。

各大学が「受験生の英語の学力を外部検定の結果を用いて判断する」のが外検入試の特徴です。

現在、国が主導する教育改革においては「読む・聞く・書く・話す」の4技能のバランスがとれた英語力が求められています。

そこで、「英語4技能」を判定できる試験として、外部検定を利用しよう!というのが全体の流れになっています。

英語外部検定利用入試では、検定資格を主に以下の4つの方法で利用します。

①出願資格 ②得点換算 ③加点 ④判定優遇・合否参考

①の出願資格とは、各大学が出願条件として、指定する外部検定の級やスコアの保有を義務づけているパターンです。

英語の試験を免除されることが多く、私立大の一般選抜であれば、独自試験を英語以外の教科で受験できます。これは、英語以外の教科に絞った対策が可能というメリットがあります。例えば、明治大学の国際日本学部においてそのような利用方法が可能です。

②の得点換算とは、保有している外部検定の級やスコアが、共通テストや独自・個別試験の点数に換算されるパターンです。

級やスコアによっては満点に換算されるケースもあるので、その場合は実質的に英語の試験が免除という風にも考えられます。これは英語力に自信のある受験生にはメリットが大きいでしょう。例として、立教大学の多くの学部で利用されています。

③の加点については、受験生が保有している外部検定の級やスコアに応じて、共通テストや個別試験の得点に対し、決められた点数が加算されるパターンです。

これは例として、 早稲田大学の国際教養学部(一般選抜)において利用されています。

④の判定優遇・合否参考については、大学が指定する外部検定の級やスコアを保有している場合、1次試験や最終選考などで出願書類の評価や合否の判定における優遇が得られるというパターンです。

「英検2級以上を保有している場合は、合否判定の参考とする」というような形で、学校推薦型・総合型選抜で多く利用されます。

一橋大学 ソーシャルデータサイエンス学部新設

近年、情報について勉強してみたい!という受験生を多く見かけます。
話を聞いてみると「プログラミングが好きだから」、「ゲームを一から作りたい」、「情報に関する資格を持っていると有利だから」と色々な理由が返ってきました。

今までは情報=理系と捉えられていたことが、情報を社会に向けてどのように貢献できるのかという目線に変わり始め、文系の方でも受験できる機会が増え始めました。

文系でも情報を学べる大学の代表として、明治大学の情報コミュニケーション学部が挙がりますが、そのような中で、2023年度から情報について学べる大学が新たに増えるようです。

日本で最も伝統ある社会科学系総合大学と呼ばれる一橋大学に、
新たにソーシャルデータサイエンス学部が設置されます。
大学の強みでもある「社会科学」の視点からデータサイエンスを用いる、日本初の社会科学と結びつく学部の誕生となります。
難関大学に進み、情報について学びたい受験生に新たな選択肢が増えるようになりました。

魅力的なところとして、情報を情報として学ぶことはもちろん、社会科学としての集まりを持つ商、社会、経済、法学部との連携により様々な領域・視点で学んでいけるところです。

受験の詳細については後に公開されると思いますが、
英語と数学の配点が高い学部が多いため、ソーシャルデータサイエンス学部も同じような傾向になると考えられます。

2023年度以降の早稲田大学教育学部入試について

今年の受験生が受けることになる2023年度入試。

様々な大学で入試方法の変更が行われる予定になっています。

早稲田大学の教育学部については、公式HPにおいて 『 これまでの3教科型の一般選抜方式に加えて、大学入学共通テストで、5教科または3教科の知識・技能を評価した上で、思考力・判断力・表現力を評価する論述問題を含む個別試験を課す新しい一般選抜方式を2023年度入試より導入します。 』 と記載があります。

また、一般選抜変更の概要については以下のような記載があります。

『1.現行の2方式(文科系 (A方式)、理科系(B方式) ) に加え、 「共通テスト+一般(C方式)」および「共通テスト+一般(D方式)」を新設します。 』

これは上記にある通りで、以前の方式に加えてさらに共通テスト を利用した形での受験ができるようなったということですね。

続いて


『 2. 学部として新設するC方式は、大学入学共通テスト5教科7~8科目と、学科ごと(理学科は専修ごと)の個別試験を組み合わせたものとします。 また、大学入学共通テストの得点による第一段階選抜を行い、その合格者のみが個別試験を受験できるものとします。 』

ひとつ前に書いてあった 「共通テスト+一般(C方式)」 の詳細が書かれています。

同様に


『 3. 一部専修で新設するD方式は、 大学入学共通テスト3教科5科料目と個別試験を組み合わせたものとします。 』

では、 「共通テスト+一般(D方式)」 について説明されています。

さらに

『 4. 教育学科初等教育学専攻においてB方式の募集を停止し、A方式およびC方式で募集します。 』

とある通り、教育学科の初等教育学専攻 ではB方式がなくなり、従来からあるA方式と新設のC方式で入試を行うことになります。

あわせて


『 5. 理学科生物学専修において B方式の募集を停止し、C方式および D方式で募集します。 』

理学科生物学専修は新しい方式のみになります。


『 6. C方式は学部計で120名募集し、 D方式は理学科生物学専修で 10名募集します。』

ここまでで番号を振った記載は終わりますが、続きが重要です。


『 なお、A~D方式は併願することができません。 いずれも2月19日に試験を実施します。 また、C方式ならびに D方式の新設にあわせ、既存の A方式、B方式を以下の通り変更します。 』

記載の通り、 A方式、B方式 についても内容の変更があります。

このように早稲田大学の1学部を例にとっても変更があるので、その他大学についても様々な変更があります。

ワセヨビ在校生は自分の志望校の受験方法に変更がないか等、面談時に確認しましょう!

学部の選び方

学校や予備校で志望校を聞かれるけど、似たような名前の学部が多くてよく分からない、

という方もいるかと思います。

近年はメジャーな経済学部や文学部だけでなく、名称に国際とついたり横文字の学部が増えたりと、どんな内容を勉強するのか判別つかない学部が増えてきました。

そこで今回は文系学部を中心に、学べる学問分野と学部について紹介していきます!

①文学部系

・読む、聞く、書く、話すといった4技能で外国語を実践的に学びたい:外国語学部

・その外国語圏や日本の文化、歴史、言語を学びたい:文学部、国際教養学部など

・世界規模の地域間の政治的、経済的な影響を学ぶ:国際系の政治・経営学部、国際コミュニケーション学部など

②法学部系

法学部系は、法律か政治か政策のどのアプローチで問題解決するかによって、学部と学科を選びます。

・法律をメインに勉強したい、裁判官など法曹を目指したい:法学部法律学科 

・各自治体や国内の政治を学びたい:政治経済学部、法学部政治学科

・国内外の社会問題等を解決したい:政治経済学部、総合政策学科

③経営、経済学部系

この分野に関しては、経済を理論で学びたいか、その理論を実践的に使う方法を学ぶかで学部が変わってきます。

・企業の経営について学ぶ:経営学部 

・国家間、世界規模での経済の仕組みを学ぶ:経済学部、政治経済学部 

・ビジネスの現場で通じる知識と思考力を身に着けたい:商学部、会計学科、マーケティング学科 となります。

次回は理系学部について紹介します。

史学科について

生徒が史学科に進むことを決めた理由として、「この時代が好き」「大河ドラマが好き」「特定の国に興味がある」などとよく聞きます。

史学科というと「学校の授業と同じように年号と出来事を覚えていくのだろう」と思うかもしれませんが、実は違います。

何が違うのかと言いますと、既に知っている前提で授業が行われるのです。年号も出来事も授業の中で覚えて!なんて言われることはほとんどありません。

各分野に精通した教授たちが、専門的な知識を振る舞い淡々と話していくので、知らないことがあれば質問をしに行くか、あるいは自分で調べなくてはいけません。

初めのうちは日本史、東洋史、西洋史を必修としている大学が多いので、一つの分野をコツコツ勉強してきた受験生にとってキツく感じるかもしれません。

「諸外国の歴史が全く分からないので参考書を買って勉強した」と話を聞くくらい、自分で知識を吸収することが重要です。

また、史学科のレポートについてはテーマを設定し、テーマに沿った文献と史料を探すことから始まります。レポートは感想を書くものではありません。

文献と史料を読み込んで自分の力で咀嚼して、出来事の背景を考察し、論理的に示すことが求められます。

話を聞くと難しく感じるかもしれませんが、
史学科の魅力は、他の学問との橋渡しをしてくれるところです。

例えば特定の偉人について知りたいのなら、
終生や功績を文学書から知り、考え方を思想や哲学書から知る、
世に広めた施策や発明を法律、経済書から知るなど。

答えや根拠が見つからない状況に遭遇した時に、意外とそのような学問書からヒントを得られることがあります。

歴史と文学、両方学びたい人など、是非、史学科を選択肢として入れてみてください。

歴史は冒頭も結末も変えることはできませんが、結末に至るまでには様々な出来事が存在し、考え方は多種多様です。

そのため、一つの論にとらわれず、
多角的に物事を見る力が求められるのだろうと思います。

また、それはきっと社会人になったときに役に立つものになるでしょう。

理系の英検など外部検定利用について

理系志望の生徒の面談をすると、「数学や理科は得意だけど英語が苦手」というパターンが多くあります。

大好きな数学は何時間でも勉強できるけど、英語は嫌いだから英単語帳を開くだけでも苦痛だという話もよく耳にします。

さて、そういった場合、あらかじめどのような対策ができるのか考えると「英検」の利用は非常に有効です。

芝浦工大の入試情報サイトを例に取ってみましょう。

https://admissions.shibaura-it.ac.jp/admission/exam/english_qualification.html

外部検定利用入試の試験科目を確認すると、英検などの検定試験はあくまでも出願資格となるだけです。基準値を超えていれば出願できることになります。英検を例にとるとスコア1980以上(2級合格基準と同等)です。

そして、実際に受ける入試は数学と理科の2科目となるため、当日に英語の試験を受けることなく、得意な数学と理科の合計点数だけで合否判定に臨むことができるというわけです。

これなら苦手な英語を入試当日に何点取れるか気にしなくて済みます。

他の大学も似たような形で外部検定利用できます。

特に現在の高校1、2年生はもう少し時間に余裕があるので、あらかじめ外部検定を取得しておくといいでしょう。

法学部は何を勉強するのか

法学部卒だと言うと、8割ぐらいの人からかっこいいという反応が返ってきます。法律は国民全員にかかわりがあるものの、身近であるとは言い難いために、難しそうなイメージがあるからだと思われます。

ですが、法学部に行きたいと考えている生徒でも、実際に何を勉強できるのかが分かっている人は多くいません。では、法学部とはどのような学部なのでしょうか。

基本的には六法(憲法・商法・民法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法のこと)の基礎知識を学びながら、問題を解決するための法解釈と論理思考を身に着けていく学部です。

法解釈は、その法律をどのように理解するかの説の違いによって、問題解決の結果が大きく異なってきます。たとえば、私が大学に入って初めての刑事訴訟法の授業で出された課題は、

【Aさんが恋人であるBさんの頭を丸刈りにした。この場合、Aさんに適用される法律は傷害罪と暴行罪のどちらか答えよ】

というものでした。

罪が軽い方の暴行罪と、罪が重い方の傷害罪のどちらを適用しても、その解釈にはメリットとデメリットがありますし、問題点のない完璧な法律は存在しません。反対派の相手を納得させる論理的思考力と、的確に批評できる目を養っていくことが、法学部で学ぶ魅力だと思います。

共通テストまであと・・・

9/1から掲示していた共通テストのカウントダウンが、気づいたら一桁になっていました。
月日が経つのがとても早く感じていますが、試験日までに気を付けるべき点をまとめました。

試験会場を前日までに確認する

「受験票は届いているけど、試験会場をチェックしていない」という方、要注意です。

特に広い大学では、キャンパス内の移動に時間が掛かることが想定されるので、早めに行くことをおススメします。
また、試験会場は合っていても、キャンパスを間違える受験生が毎年いるようですので、下見に行ってみるのと良いでしょう。

試験会場について以前、ワセヨビに通っていた生徒から、
「帰り道、試験会場の最寄り駅が小さいので受験生が駅の外まで溢れていた。入場規制をかけられたこともあり全然進めなかったので、泣く泣く2駅くらい歩いて別の駅に向かった」という話を聞きました。

そんな出来事まで想定するのは難しいと思いますが、
乗換できる駅があるか、バスが通っているかなどは確認しておきましょう。

時計を用意しておく

予備校では時計を設置していますが、試験会場では時計が置かれていないところが多いです。その理由は時間にズレが生じてしまった時に、会場側が責任を負わなくてはならないからです。

日頃から時間を意識して問題に取り組んでいるかと思いますが、
自分の時計を用意しておくことで、時間配分を自身で管理できることはもちろん、残り時間を把握できるなど色々とメリットがあります。

シャープペンシルまたは鉛筆、消しゴムを用意する

これは当たり前の話になりますが、、、
試験会場に来て早々「筆箱を家に忘れてきた!」なんてことがあるかもしれません。
それを防ぐためにも前日あるいは家を出る前に必ず確認をしておきましょう。

余談になりますが、
マークシートを塗るときに「鉛筆が良いのか、それともシャーペンが良いのか」と話題に挙がりますが、
鉛筆の方が少し速くマークできるそうです。時間が勝負の受験では鉛筆を使うと良いでしょう。

受験生に配慮した、この無地鉛筆セットがおススメです。

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試験前日の勉強法を考えておく

これからの受験で特に心がけてほしいことです。
次の日が試験だから、寝る間を惜しんで勉強しないといけない気持ちは分かりますが、勉強するにも目的をしっかり見つけることが重要です。

例えば、引っかかりやすいところ、重要なところを再確認する、といった要点をおさえておくことです。
万全な状態で挑めるようにするためにも必要最低限の勉強にしておきましょう!

また、試験当日は何が起きるか分かりません。体調不良、電車遅延など・・・。

毎年、この時期は雪予報になることが多いので心配していましたが
今のところ晴れのようです。安心しました!

アクシデントが起きないよう、しっかり準備を行いましょう!