千葉県の英語が大きく遅れている話

千葉県と他県の公立高校入試を比較してみたとき、ここ数年で一番目立つのが英語です。

英語の問題でこれまで伝統的に設置されてきた「状況説明の英作文」。受けたことのある人なら分かりますが、1枚の絵に対して英作文で状況を説明する問題のことです。

この問題は、年々簡単になってきている傾向があり、回答の仕方も 定型表現に近くなっています。

簡単になってくるとどういうことが起こるかというと、高得点を取る生徒が増えてくるということです。

得点分布を見てみると、直近の2022年では81~90点が全体の15.9%、91~100点が8.4%もいることが分かります。

その前年である2021年はさらに顕著で81~90点が16.7%、91~100点が18%いました。35%の生徒が8割以上取れている計算になります。

これはさすがに異常事態と言っても過言ではありません。

ちなみに他県では5教科の点数において、学力格差が一番多い科目が英語になっています。 最上位の高校へ入学するともなれば中学3年生の時点で英検準1級の取得が勧められることもあります。

また、昨年から中学校の学習指導要領が変わり、英語は特に高校内容が前倒しとなったことで入試の大幅な難化が予想されていました。

実際の入試を確認してみると、大半が文中での使用ではありましたが、全国の8割以上の都道府県で新出内容の「仮定法」「現在完了進行形」「原型不定詞」が出題されました。 一方、千葉県は出題なしです。

このように、全国と比べて千葉県の公立高校における英語入試が易化しているのは顕著です。

ただし、大学入試は県内の生徒とだけ争うわけではありません。

これまで以上に、高校入学後の英語への取り組み方が大学入試の結果を分けるのは間違いありません。

英語が得意だと感じている人ほど、視野を広く持ちその武器を一層磨いておく必要があると言えます。

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