法学部は何を勉強するのか

法学部卒だと言うと、8割ぐらいの人からかっこいいという反応が返ってきます。法律は国民全員にかかわりがあるものの、身近であるとは言い難いために、難しそうなイメージがあるからだと思われます。

ですが、法学部に行きたいと考えている生徒でも、実際に何を勉強できるのかが分かっている人は多くいません。では、法学部とはどのような学部なのでしょうか。

基本的には六法(憲法・商法・民法・民事訴訟法・刑法・刑事訴訟法のこと)の基礎知識を学びながら、問題を解決するための法解釈と論理思考を身に着けていく学部です。

法解釈は、その法律をどのように理解するかの説の違いによって、問題解決の結果が大きく異なってきます。たとえば、私が大学に入って初めての刑事訴訟法の授業で出された課題は、

【Aさんが恋人であるBさんの頭を丸刈りにした。この場合、Aさんに適用される法律は傷害罪と暴行罪のどちらか答えよ】

というものでした。

罪が軽い方の暴行罪と、罪が重い方の傷害罪のどちらを適用しても、その解釈にはメリットとデメリットがありますし、問題点のない完璧な法律は存在しません。反対派の相手を納得させる論理的思考力と、的確に批評できる目を養っていくことが、法学部で学ぶ魅力だと思います。

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