Beat 打つ/打ち負かす
本来は「バット(bat)で打つ」という意味だそうです。
マイケルジャクソンの超有名な曲に「Beat it」というのがあります。
私は以前まで、上記の通りbeatには打つという意味があることから「それを叩け!」とか「殴れ!」みたいな意味の歌なのかなぁとなんとなく思っていました。
PVもなんか町の不良たちが集まってくるような感じで荒々しいし。
でもこれ調べてみたら全然違いました!
この曲の場合のitは地面のことを指していて「足で地面を叩け」と、
つまり「走って逃げろ!」という意味なのです。
実はこの曲、マイケルが非暴力を願って作った曲でした。
当時のロサンゼルスでは抗争が絶えず、毎日の様に暴力によって血が流されていたそうです。
そういった背景から「争うな!逃げろ!命を大事にしろ」というメッセージが込められているようです。
「生き延びたいなら打てる手は打ち尽くせ。だから逃げろ、さっさと逃げるんだ」
YoutubeにPVがあるのでぜひ見てください。
ドラマ仕立てになっていて、ギャングたちの緊迫した雰囲気のなかガシガシ踊るマイケルが超格好いいですよ。途中からみんなで踊りだしてしまうのがもう最高。
ちなみに邦題だと「今夜はビートイット」と謎に「今夜は」がついています。
これについては、当時海外のディスコミュージックを売る際、題名でどんな曲か分かりやすいように「今夜は~」とか「恋の~」のような枕詞を付けていたようです。
マイケルが所属していたジャクソンズ(ジャクソン5)の「今夜はブギーナイト」も同様ですね。
そうそう、ヤバイ事に足突っ込むな!さっさとずらかれ!という青少年たちへの啓蒙が含まれてるんですよね。あの当時から適当に詩を解釈して知ったかしてたアホが多かった事か。それと、いかに日本語訳の作品名がアホってのが良くわかります。
あの頃、40年前の辞書にだって俗語で「立ち去る」と言う意味が綴られていた事実です。