こんな日が、来るなんて。
出会いは一昨年の夏前でしょうか。
2年生でワセヨビに入ってきた彼は「野球部を辞めてなんか暇になった」という理由でワセヨビにやって来てくれました。
ワセヨビに入って来てくれたのはありがたいのですが
授業には、来ても来なくても、問題でした。
それが、こんな日がくるなんて。
その彼、2年生の終わりから勉強を始めるようになりました。
それまでは本当に、何もしていませんでした。
3年生になってからは毎日自習に来てくれました。日曜日も朝から。
ある日曜の昼下がり、
「ウーバーイーツでーす!○○(彼の名前)様ー!!!」
と、予備校窓口に突然のホカホカ牛丼。
笑い転げました。
彼「先生(私の事)にもウーバーイーツ紹介しますよ」
断りました。
※それから生徒さんとウーバーさんには、予備校の入口で待っていてもらい、受け取ってもらうことにしました。笑
いつの間にか、彼の第一志望は早稲田になりました。
この前、受験が終わる直前に聞いてみたんです。
「大学入ったら何したい?」
「勉強したいっすね。今って、制約がある中で勉強してるじゃないですか。教科も決まってて、これを覚えないといけない、これを解かないといけないって。そうじゃなくて、勉強したいっすね。数学とか。数学できる人ってカッコよくないっすか。」
・・・いや、誰よりもあなたがカッコイイわ。
心底、彼のことが羨ましいと思いました。
いつの間に、そっちの域に行っちゃってたの。
こんな仕事をしている私が言うのもなんですが、結果どこの大学に行くことになっても、この気づきと言葉ほど嬉しいものはありません。
今は第1志望・早稲田商学部の結果待ち。
「毎日そわそわして、寝られないんです」と。
明治や法政等、今までのところ、受けた大学は全て受かりました。
そんな彼の高校は、明治に一般で受かるのは毎年2,3人。
早稲田なんて、いるか、いないか。
3年生の体育祭には団長を務め、「学校が楽しい」と言って最後まで休むことなく、学校も楽しんでいました。
3年生になってからは、学校のお昼休みには図書館で勉強していたようです。
彼が行くので、友達だった凄まじい不良も一緒に図書館へ行くようになったそう。
そしたらその不良が、明治に3学部受かったとのこと。
彼も、彼のこの友達も、気づけたんでしょうね。
いやあ、こんなにカッコよかったなんて。
「おめでとう」はまだとっておきたい気もするので、ありがとう。
とにかく、羨ましいなあ。